チビが好きな「となりのトトロ」や「ファインディングニモ」以外の映画を久々に見た。ジュリア・ロバーツ (出演), マイク・ニューウェル (監督)の「モナリザ・スマイル」。
息抜きも兼ねて、アメリカのリベラルアーツ・カレッジの歴史を学ぶためだ。
友人の中に、常に同世代の一歩先を行く輩がいる。人が大学受験の勉強にお尻に火がついた頃には彼はTOEFLの勉強をしていて、彼は東京大学に入学した半年後には東京大学に在学しながらWesleyan Universityという大学に留学していた。当時の自分は米国の大学と言えば、ハーバード大学、MIT、スタンフォード大学ぐらいしか知らず、その友人はなぜ無名な大学に行っているのか、彼の専攻分野では強いのだろうかと不思議に思っていた。社会人になってから会ったThe Economist誌の記者が、その友人のWesleyan University時代の同級生であったりして、その大学はマニアックに優秀な学生が集まっているみたいだと記憶された。
しかし、大学のコンサルティングの仕事をしていくうちに、米国の高等教育システムには「リベラルアーツ・カレッジ」と呼ばれる少人数制のエリート養成大学があることを知った(元々知っておくべきところを不勉強でスミマセン)。案の定、Wesleyan Universityもそのリベラルアーツ・カレッジのひとつであった。
日本の大学では1・2年生に教養課程というのが大抵あるが、それは本来このリベラルアーツ・カレッジでのリベラルアーツ教育を手本にしている。しかし、大教室でのマスプロ講義がほとんどであり、演習科目は指導教官の力量とやる気で大きく左右されてしまい、基本下ブレの傾向が強い。専門課程の準備段階ではなく、市民養成の独立した教育過程という本来の目的・位置づけは消えてしまった。戦後、日本は米国のリベラルアーツ教育を輸入しようとして失敗したと言えるだろう。
さて、その少人数制の米国のリベラルアーツ教育、詳しく肌で理解したいところだ。文献やインタビューで米国のリベラルアーツ・カレッジのシステムやカリキュラムは理解してきた。実際にみてみて雰囲気を掴みたいと思っていたら、この映画「モナリザ・スマイル」を薦められた。
時代としては1950年代になるが、ヒラリー・クリントンの出身大学である名門リベラルアーツ・カレッジの女子大Wellesley Collegeでの教員と学生の姿が描かれている。
仕事目的で映画をみるとそれほど楽しくなくて何回かに分けてみることが多いが、この映画は一気に見てしまった。映画として秀逸だ。「女性の生き方」という古くて新しいテーマをジンワリと描き出す。そして、当時のリベラルアーツ・カレッジの教育・雰囲気も感じ取れる。主演のジュリア・ロバーツの演技はもちろん素晴らしいが、学生役の女優がどれもキャラクター豊かでジュリア・ロバーツに負けていない。
仕事のおかげでよい映画に巡り会えた。
コメント
You must be logged in to post a comment.